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NBAファイナル2016 第7戦の「たいへんよくできました」ベスト5

激戦を制したキャブズが初優勝 第7戦は史上稀にみる名勝負に

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3勝3敗で迎えた第7戦はグレイテスト・ゲームとして語り継がれそうな最高の一戦となりました。これまでの6戦は一方的な試合展開が多かったものの、最終戦は20回のリードチェンジと、11回の同点が生まれた大激戦に。結果は、レブロンの史上稀にみる活躍ぶりと、カイリー・アービングの決勝3PTシュートで、クリーブランド・キャバリアーズが初の優勝を勝ち取りました。
ファイナルで1勝3敗から逆転したチームは無いという事実は、ウォリアーズにとって有利な統計だったわけですが、そんなデータも覆す執念の粘りを見せたキャブズに屈することになりました。アンドリュー・ボーガットの欠場、腰を痛めたアンドレ・イグダーラの状態など不安要素はありましたが、突き放したい場面で追いつかれたり、不用意なターンオーバーがあったり、リバウンドで競り負けたり、悔やまれる要素はたくさんあると思います。
キャブズはレブロンアービングに注目が集まりますが、JR・スミス、ケビン・ラブ、トリスタン・トンプソン、リチャード・ジェファーソンなど、他の選手も個々の役割を果たして勝利に貢献しました。タイムアウト直後のオフェンスを必ず成功させていたのも印象的で、ティロン・ルーHCの采配も見逃せません。また、3PTシュートがまったく決まらないキャブズでしたが、イマン・シャンパートが第2クォーター中盤に成功した4PTプレーは大きなハイライトに。(その直後、カリーにアンドワンを許してしまいましたが...。)
キャブズの歴史を振り返ると、優勝する姿がなかなかイメージできなかったのですが、レブロンのおかげでそんな地味な歴史も払拭された気がします。マーク・プライス、ブラッド・ドアティ、ラリー・ナンスといった90年代の強豪時代を築いた名選手に加え、テレル・ブランドン、ショーン・ケンプ、ジードルナス・イルガスカス、そして、なぜだかリッキー・デイビス、ダリアス・マイルズ、デュワン・ワグナーといったレブロンがルーキー時代に一緒にプレーしたプレーヤーも思い出しました。
レブロンの涙が象徴するように、なんとも劇的なエンディングで幕を閉じた今回のNBAファイナル。名勝負となった第7戦は、バスケットボールというスポーツの面白さを改めて教えてくれる最高のゲームでした。

NBAファイナル2016 スケジュール

  • 第1戦 6月3日 (金) CLE 89 - 104 GSW (GSW lead 1-0)
  • 第2戦 6月6日 (月) CLE 77 - 110 GSW (GSW lead 2-0)
  • 第3戦 6月9日 (木) GSW 90 - 120 CLE (GSW lead 2-1)
  • 第4戦 6月11日 (土) GSW 109 - 97 CLE (GSW lead 3-1)
  • 第5戦 6月14日 (火) CLE 112 - 97 GSW (GSW lead 3-2)
  • 第6戦 6月17日 (金) GSW 101 - 115 CLE (Series Tied 3-3)
  • 第7戦 6月18日 (月) CLE 93 - 89 GSW (CLE Won Series 4-3)

※すべて日本時間

 


Warriors vs Cavaliers: Game 7 NBA Finals - 06.19.16 Full Highlights

 

 

「たいへんよくできました」ベスト5 - Game 7

 

5. ケビン・ラブ

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  • Kevin Love (Cleveland Cavaliers)
  • 30 MIN, 9 PTS, 14 REB, 3 AST, 2 STL, 1 TO
  • FG 3-9 33.3%, 3PT 0-3 00.0%, 3-4 75.0%

ここまで目立った活躍がなく、不要論さえ叫ばれていましたが、最終戦で14リバウンドを記録して面目を保ちました。3PTシュートが決まらず、相変わらず得点こそ伸びませんでしたが、ゴール下ではウォリアーズのインサイド陣に対して果敢に挑んでいました。好調なトリスタン・トンプソンのマークが厳しくなる中、リバウンドに徹するケビン・ラブの働きは大きな助けとなりました。

 


4. JR・スミス

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  • J.R. Smith (Cleveland Cavaliers)
  • 38 MIN, 12 PTS, 4 REB, 2 AST, 1 STL, 2 TO
  • FG 5-13 38.5%, 3PT 2-8 25.0%

第3クォーターの序盤、再びウォリアーズに流れが傾き始めた場面で、貴重な3PTシュートを2本沈めました。いつものことなら、一気にウォリアーズのランを許していたかもしれないので、ここでのJR・スミスのプレーが反撃のきっかけを作りました。これまでのキャリアで、問題児として批判も多かったJRが、クリーブランドで栄光を掴みました。

 


3. ドレイモンド・グリーン

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  • Draymond Green (Golden State Warriors)
  • 47 MIN, 32 PTS, 15 REB, 9 AST, 2 STL, 2 TO
  • FG 11-15 73.3%, 3PT 6-8 75.0%, FT 4-4 100.0%

前半に5本の3PTシュートを沈めて、ハーフタイムの時点で22得点の大活躍。ウォリアーズが勝利していれば、グリーンがファイナルMVPを受賞していたかもしれません。しかし、キャブズの驚異的な粘りを抑え込むには至らず、ディフェンスではボーガット不在の影響からペイントエリアの失点を防ぐことができませんでした。ターニングポイントとなった第5戦の出場停止は悔やまれますが、シリーズを通してグリーンの重要性を改めて認識しました。

 


2. カイリー・アービング

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  • Kyrie Irving (Cleveland Cavaliers)
  • 43 MIN, 26 PTS, 6 REB, 1 AST, 1 STL, 1 BLK, 2 TO
  • FG 10-23 43.5%, 3PT 2-5 40.0%, FT 4-4 100.0%

何度も難しいタフショットを決めて窮地を救いました。決勝点となった最後の3PTシュートは、ステフィン・カリーのハンドチェックの上から沈めたもの。あの同点で緊迫感が最高潮の場面で見せたアービングの勝負強さには脱帽です。カリーやトンプソンではアービングを抑えきれず、たとえタイトなディフェンスに徹しても、苦しいタフショットを決めてくるので、ウォリアーズは相当頭を悩ませたはずです。第3戦以降のアービングの復調がなければ、キャブズはもっと早くに敗退していたことでしょう。

 


1. レブロン・ジェームズ

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  • LeBron James (Cleveland Cavaliers)
  • 46 MIN, 27 PTS, 11 REB, 11 AST, 2 STL, 3 BLK, 5 TO
  • FG 9-24 37.5%, 3PT 1-5 20.0%, FT 8-10 80.0%

試合残り時間1分50秒で、イグダーラのレイアップを背後から飛び込んで止めた豪快なショットブロックは、NBAファイナルの歴史を振り返る名場面として必ず登場しそう。この大事な第7戦でトリプルダブルの活躍はもちろんのこと、持てる力をすべて出し切ったという圧巻のパフォーマンスは、世界最高のプレーヤーであることを再度証明しました。一度は地元を離れてマイアミ・ヒートに短期留学。そこで学んだことをクリーブランドに持ち帰り、プロスポーツチームの優勝から遠ざかるノースオハイオの地に栄冠をもたらしました。そんなドラマチックなストーリーを完成させたレブロンの次の目標は如何に。キャブズで2連覇、3連覇を目指すのか、低迷が続くニックスに移籍してニューヨークを王者の街に変えるのか、レイカーズやブルズで名門復活の使命を受け入れるのか、レブロンの今後のキャリアに注目です。


LeBron James NBA Finals Full Series Highlights

 

NBAファイナル2016 「たいへんよくできました」ベスト5

 

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